社長ノート
Kameemon Leader’s Note 2026年1月号
介護 × ウェルビーイング:未来を創る視点
新しい年を迎えるにあたり、「介護 × ウェルビーイング」 を今年のテーマとして掲げることにした。介護は単なる支援ではなく、人生の質を高めるもの。経済的な安定だけでなく、心の充足、社会とのつながり、健康がそろってこそ、本当の「ウェルビーイング」が実現する。この視点をもとに、介護の未来を考えていきたい。
私が ロンドンビジネススクール に入学したのは1992年。その時すでに リンダ・グラットン教授 は名高い存在で、私は彼女の行動心理学の授業を受ける機会に恵まれた。彼女は「ライフシフト」などの著書でも知られるが、当時の授業もまさに「人生の選択」や「人間の幸福」に関する深い洞察に満ちていた。
当時の私は、介護の世界にはまったく関わっていなかった。未来は金融の分野にあると考えていたが、それでも彼女の言葉が心に残ったのは、「人がどのように生きるか」という根源的な問いが、どんな分野にも通じるテーマだったから だと思う。今、私は介護業界の経営者として、彼女の授業で学んだことを改めて振り返り、そこに介護との共通点を見出している。
例えば、彼女が強調していた 「未来の働き方」 という視点。これは介護の現場にもそのまま当てはまる。介護職は従来、「負担の大きい仕事」とされてきたが、テクノロジーやコミュニティの力を活かせば、もっと働きやすい環境を作ることができる。「ウェルビーイングを支える介護」には、まず「介護をする人のウェルビーイング」が不可欠 なのだ。
また、彼女は 「長寿化社会におけるライフデザイン」 についても語っていた。人生100年時代、シニア世代は単なる「支援される側」ではなく、「社会に関わり続ける存在」 であるべきだ。介護は、ただ身体を支えるだけでなく、「その人がどう生きたいか」を一緒に考えるもの。これは 「Well-being Economy(ウェルビーイング経済)」 という概念にもつながる。単にGDPや経済成長だけを見るのではなく、社会全体の幸福度をどう上げていくかを考えるアプローチだ。
2026年、私たちは 「介護 × ウェルビーイング」 を軸に、介護の新しい価値を探求していく。支援する側もされる側も、もっと前向きに、豊かに生きられる介護の形を追求していきたい。
そして、新年号の締めくくりとして、皆さんにも問いかけたい。「ウェルビーイングな介護」とは何か? どのような未来を描くべきか? ぜひ、皆さんの考えを聞かせてもらえたら嬉しい。
亀右衛門代表取締役社長
福嶋俊造


