社長ノート
Kameemon Leader’s Note 2026年2月号
介護 × ウェルビーイング:人生100年時代の新たなスタンダードへ
私たちの社会は、「人生100年時代」 へと突き進んでいる。この変化の中で、介護はもはや「終末期のケア」ではなく、より長く、より充実した人生を支えるもの へと進化すべきだ。その中核にあるのが、「ウェルビーイング」 という視点だ。
介護を必要とする人が、ただ生きるのではなく、「どのように生きるか」を大切にする社会。それこそが、私たちが目指す未来だ。介護は“支援”ではなく、“人生を豊かにするための共創”である。 そのために、今、私たちは介護のあり方を再定義しなければならない。
ウェルビーイング経営とは何か
経営とは、未来を創ることだ。介護事業においては、ただ事業を成長させることがゴールではない。利用者の人生の質を高め、従業員が誇りを持ち、社会全体がより良くなることが、本質的な経営の使命である。
かつて私がロンドンビジネススクールで学んでいた頃、リンダ・グラットン教授 は、未来の働き方についてこう語った。
「組織は、利益を追求するだけでなく、働く人々のウェルビーイングを向上させるべきだ」
この言葉は、まさに介護業界に通じる。介護者のウェルビーイングなくして、利用者のウェルビーイングは成り立たない。今、私たちが考えるべきは、「支援する人の幸福」と「支援を受ける人の幸福」のバランスをいかに取るか という点だ。
介護業界に求められる変革
現場の負担が大きい、働き手が不足している—— これらの課題は、介護業界にとって決して新しいものではない。しかし、ウェルビーイングの視点を取り入れることで、新たな解決策が見えてくる。
- 「支える側」のウェルビーイングを高める
• テクノロジー活用による業務効率化(AI、ロボット、IoT)
• 柔軟な働き方(週休3日制、短時間正社員の導入)
• 感情的負担の軽減(メンタルヘルスサポート、カウンセリング体制) - 「支えられる側」のウェルビーイングを考える
• 施設中心のケアから、地域共生型のケアへ
• 介護=受け身の関係から、自己選択型の支援へ
• 「生きる」ことを軸にしたプログラム(アート、スポーツ、教育機会の提供)
こうした取り組みを実現することで、介護の未来はより明るいものになるはずだ。
介護は、社会の可能性を広げる事業
介護は決して「社会的コスト」ではない。むしろ、新しい社会を創るための投資 である。ウェルビーイングを重視する介護は、単なる「負担軽減」ではなく、「人生の質を最大化するサービス」 へと変わる。
今、世界中で「ウェルビーイング・エコノミー(Well-being Economy)」という考え方が注目されている。これは、経済成長の尺度を「GDP」だけでなく、「人々の幸福度」や「生活の質」といった指標で測ろうとする動きだ。介護業界は、このウェルビーイング・エコノミーの最前線に立っているといっても過言ではない。
未来へ向けて
2026年、私たちは「介護 × ウェルビーイング」をテーマに、より良い未来の実現を目指す。この考えに共感し、共に歩んでくれる仲間が増えれば、介護の価値はますます広がるはずだ。
皆さんは、介護とウェルビーイングがどう結びつくと考えるだろうか? ぜひ、この新しい視点について、皆さんの意見も聞かせてほしい。
亀右衛門代表取締役社長
福嶋俊造


