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8月9日 長崎原爆の日に寄せて―静かな祈りと私たちの仕事の本質―

1945年8月9日 午前11時2分。
長崎の空に投下された原子爆弾は、一瞬にして街を焼き尽くし、数えきれない命と日常を奪いました。
それからおよそ80年。長崎は今も、深く、静かに、祈りを捧げ続けています。

広島が「怒りと警鐘」の象徴であるとすれば、
長崎は「沈黙と赦し」の街。
その静けさは、決して無関心ではなく、強く、深く、世界を見つめている祈りです。

私たち亀右衛門は、福祉の現場に身を置く者として、
命と尊厳を守る仕事を日々行っています。
それは、かつて戦争が奪ったもの――
暮らし、希望、人と人とのつながり――を、日常の中で支え直す営みだと言えるかもしれません。

経営理念「安心と幸せをお届けします」。
この言葉には、いのちを支えることの重さと、
その日常が二度と壊されることのないようにという、未来への意思が込められています。

私たちが届けるケアのひとつひとつが、
過去の犠牲を忘れず、未来の平和をかたちづくる礎となります。

今日という日、どうかほんの少し、
あの静かな祈りに心を寄せていただけたらと思います。

そして、今この時代に福祉の仕事を選び、
「安心と幸せ」を届ける側であるという誇りを、
あらためて胸に刻んでいただけたら幸いです。

Never Again. 二度と繰り返さない。
私たちが未来へ託すべき言葉として、静かに、そして確かに。

取締役 福嶋陽子